受験・進学コラム
2026.10.20
通信制高校とは?全日制・定時制との違いをわかりやすく解説

「通信制高校」という言葉は聞いたことがあっても、実際にどんな学校なのかはあまり知られていないかもしれません。毎日通わなくてもよい、自分のペースで学べる——そうしたイメージはおおむね合っていますが、卒業して得られる資格や学習の進め方については、誤解されている部分も少なくありません。
この記事では、進路を考え始めたばかりの生徒さん・保護者の方に向けて、通信制高校の定義から全日制・定時制との違い、実際の学び方までを順番に整理します。
学費や学校選びまで含めた全体像を知りたい方は、下記の記事もあわせてご覧ください。
通信制高校とは?仕組み・メリット・学費・選び方を徹底解説【2026年版】はこちら
1. 通信制高校の定義
通信制高校は、学校教育法に定められた正規の高等学校です。高校には「全日制」「定時制」「通信制」という3つの課程があり(学校教育法第53条・第54条)、通信制はこのうち「通信による教育を行う課程」にあたります。
大切なのは、どの課程に進んでも、卒業して得られるのは同じ「高等学校卒業」の資格だという点です。大学や専門学校の受験資格、就職のときの学歴の扱いも、全日制の卒業生と変わりません。
卒業に必要な条件も、基本的な部分は全日制と共通しています。
3年以上の在籍(修業年限は3年以上。学校教育法第56条)
74単位以上の修得(学校教育法施行規則第84条・第96条)
特別活動への参加(必要な時数は学習指導要領および各学校の定めによります)
つまり通信制高校は「簡単に卒業できる高校」ではなく、「通い方と学び方の自由度が高い高校」と理解するのが実態に近いといえます。
2. 3課程(全日制・定時制・通信制)の違い
3つの課程は、授業を行う時間帯と学習の進め方が異なります。
| 項目 | 全日制 | 定時制 | 通信制 |
|---|---|---|---|
| 授業の時間帯 | 平日の昼間 | 夜間など特別な時間帯 | 決まった時間帯はない |
| 登校の頻度 | 週5日程度 | 週5日程度 | 学校・コースにより年数日〜週5日 |
| 修業年限 | 3年 | 3年以上 | 3年以上 |
| 学習の中心 | 教室での授業 | 教室での授業 | レポートとスクーリング |
| 時間の使い方 | 学校の時間割に合わせる | 学校の時間割に合わせる | 自分で計画を立てる |
| 卒業に必要な単位 | 74単位以上 | 74単位以上 | 74単位以上 |
| 卒業資格 | 高等学校卒業 | 高等学校卒業 | 高等学校卒業 |
表のとおり、違いは「いつ・どこで・どのくらいの頻度で学ぶか」であって、卒業資格そのものに差はありません。
3. 学び方(レポート・スクーリング・試験)
通信制高校の学習は、添削指導・面接指導・試験という3つの方法によって行うと定められています(高等学校通信教育規程第2条)。学校案内では、それぞれ次のように呼ばれることが多いです。
レポート(添削指導)
教科書や教材をもとに課題に取り組み、提出して先生の添削を受けます。自宅やオンラインで進められるのが一般的で、通信制の学習の中心になります。
スクーリング(面接指導)
学校や指定の会場に登校し、先生から直接指導を受ける時間です。必要な回数は科目ごとに定められています。近年はオンラインを併用する学校も増えています。
テスト(試験)
科目ごとの単位認定試験です。レポートとスクーリングの条件を満たしたうえで受験します。
この3つをクリアすると、その科目の単位が認定されます。これを積み重ねて74単位以上に達し、在籍期間などの条件を満たすと卒業となります。
裏を返せば、決まった時間割がないぶん「いつ何をやるか」を自分で組み立てる必要があるということでもあります。実際、ここでつまずいてしまう生徒さんは少なくありません。学習計画づくりや日々の進み具合の管理を支えてくれるのがサポート校という存在です。
4. 向いている人の特徴
通信制高校は、たとえば次のような状況にある方に選ばれています。
自分のペースで学習を進めたい
体調や気持ちに波があり、毎日決まった時間に登校するのが負担になっている
中学時代に不登校を経験し、環境を変えて学び直したい
人間関係に悩んだ経験があり、少し距離を取った形で高校生活を始めたい
スポーツ・芸能・創作・プログラミングなど、打ち込みたい活動と両立したい
アルバイトや家庭の事情で、平日の昼間に時間を取りにくい
大学進学を目指していて、学校の時間割よりも受験勉強に時間を使いたい
並べてみると分かるとおり、共通しているのは「全日制がだめだった」ということではなく、「自分に合う形が別にある」ということです。
WAM高等学院では、アバターで仮想空間に登校するメタバース校、Zoomで参加するオンラインコース、個別指導WAMの教室に通えるキャンパスコースという3つの通学スタイルを用意しています。服装・髪型・髪色・アルバイトは自由で、校則は「嘘をつかない」の一つだけ。生活のリズムや気持ちの状態に合わせて、通い方そのものを選べる設計になっています。
5. よくある誤解
通信制高校について、よく聞かれる誤解を4つ取り上げます。
誤解1:卒業資格が全日制より下に見られる
前述のとおり、得られるのは同じ「高等学校卒業」の資格です。なお卒業証書に課程名を記載するかどうかは学校によって異なり、WAM高等学院が提携する日本航空高等学校の場合、卒業証書に「通信制」の記載はありません。
誤解2:通信制高校からは大学に進学できない
大学受験の資格は全日制の卒業生とまったく同じです。実際、WAM高等学院では偏差値30台から難関大学に合格した生徒もおり、慶應義塾大学・早稲田大学・上智大学・京都大学・大阪大学などへの合格実績、医学部への合格者も出ています。自由に使える時間が多いぶん、受験勉強に集中しやすいという側面もあります。
誤解3:すべてひとりで進めなければならない
レポートの添削もスクーリングも、先生が指導する前提の仕組みです。加えて、日々の学習管理まで伴走するサポート校を併用すれば、ひとりで抱え込む状況にはなりにくくなります。
誤解4:入学すれば自動的に卒業できる
単位の積み上げが必要なので、学習が止まれば卒業も遠のきます。だからこそ、どのような学習管理の仕組みがあるかは学校選びの重要なポイントです。WAM高等学院は個別指導塾を母体としており、週次面談や定期テスト、LINEでの相談対応といった仕組みで学習の進み具合を一緒に確認しています。在籍生徒の卒業率は、3年での卒業が98%、卒業延長を含めると100%です。
まとめ
通信制高校は、学校教育法に定められた正規の高校であり、卒業すれば全日制と同じ「高等学校卒業」の資格が得られます。違いは、授業の時間帯と学び方の自由度です。レポート・スクーリング・試験という3つの柱で単位を積み上げ、74単位以上と3年以上の在籍を満たせば卒業となります。
自由度が高いぶん、どの学校を選び、どんな通い方をするかで学校生活の過ごしやすさは変わってきます。選択肢が多く迷われるのは自然なことです。「うちの子の場合はどうだろう」と気になる点があれば、お子さまの状況を伺いながら一緒に整理しますので、お気軽にご相談ください。
本記事の制度に関する記載は、学校教育法・学校教育法施行規則・高等学校通信教育規程などの公的資料をもとに作成しています(2026年10月時点)。制度は改正される場合があり、単位の認定方法や学習の進め方の細部は学校ごとに異なります。最新かつ正確な情報は、文部科学省の公式サイトおよび各学校の窓口で必ずご確認ください。

